• 竹村太佑

中小企業に今求められる人材


まだオフコンが使われていた時代、ITでビジネス拡大を謳うベンダーが「日本の酒蔵がオフコンで世界に販売展開」なるTVCM。

しかし物言いが付き、放送は中止に。

米国の友人に日本酒を送ることはできません。米国では外で花見をやってると、如何に日本がお酒に対して寛容か思い知ることができます(パトカーがやってきて連れて行かる)。「米国では純米酒しかない」と知らない人は云いますが、本醸造酒なる日本の設定があちらではハードリカー(専売)の設定。

お酒に対する文化も法律も違うのですから。

インターネットの普及、電子通貨の登場により、国境跨いで世界中が電線でつながっている21世紀。しかし、国境超えると法律が違う。ネットの世界とリアルな世界は別モノ。ネット(テクノロジ)でできるからと云って、リアル(ヒト社会)にしてはいけないこともある。

世の中にはシーズ(できること)とニーズ(やってほしいこと)、それを取り巻くルール(法律)から、やってもいいことが決まる。国境を跨げはルールが共通ではないのに、できてしまうからやってしまわれ、その結果としてルールが変更されることにもなる。

まさに変革の時代。

メインフレーム、オフコン、パソコンと、コンピューター(ハード)は安くなりました。カスタムで造ったソフトもパッケージ化されて安くなりました。でも、物価上昇とともに人件費(ヒト)は高くなります。ハード、ソフトは安くなっても、システムとして企画・設計するのはヒト、使うのもヒト。

ハード・ソフトに投資すればコストダウンが図られ、投資対効果が生まれるのか。効率化によって、ビジネスが加速して売上増大へつながるのか。そこに関わるヒトも加えた、TCO(トータル・オブ・オーナーシップ)として総合的に考える必要があります。

ITユーザーは製造・流通などの業務に精通していても、ICT(情報技術と通信技術)についてほとんど分からない。ICTのエンジニアは情報・通信について知識があっても、業務には精通していない。車に乗るのにエンシンの構造まで理解し、修理できるユーザーは稀。必要な車種を決めてオプションを選択し、好きなタイヤを付け、自由に内装する。故障したらディーラーに連絡、修理工場へ。

業務を行うのはユーザーであり、その通信・情報機器を選択し、使うことはユーザーのやるべきこと。大型車両、特種車両は誰でも運転はできませんが、普通車は誰でも運転できる。要は必要な車をどう選び、どうメンテナンスしていくのか。

企業が成長する課程で、総務が庶務と経理や人事、営業が販売と仕入や在庫など、管理対象が分化していきます。しかし、ICTはすべての部門に関わるヒト・モノ・コトの情報を管理するインフラ。小さい組織では経理から情報化が始まり、給与、販売、在庫、顧客と、徐々に全体化されていき、社内、社外との通信によるICT化へと発展、大企業に至ればICT専門の部署(情報システム部門)が必要となる。

中小・零細企業においては、成長を前提とするのであれば、税務や法務同様、ICTの専門家を顧問として、社内にICTを理解できる人材を育成する必要があります。

残念ながら、税理士や弁護士のような制度がICT分野では未だ確立されいませんが、資格制度として経済産業省認定資格があり、ICTのプランナやエンジニア、アドミニストレーターなどの水準を把握することはできます。

さて、皆さんの周りにいる技術者や専門家、販売にやってくるベンダーは、どの水準のヒトなのでしょうか。

竹村太佑(経営・情報戦略アドバイザー) http://prof.kobe-city.jp/

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