• 竹村太佑

テレビが無くなる?


NHK が2015年から試験提供(オリピック等のスポーツイベントに限定)していたTV放送のインターネット同時配信を、2019年からサービス開始として総務省が認可する方針。

Netflix を初めとしたインターネット経由のオンデマンド映像配信は、レンタルビデオ店をネット上にクラウド化したようなもの。PC からスマホ・タブレット、そしてインターネットの普及でビデオデッキは消滅、、TV を使わないエンターテイメントとして発展。ネット配信とレンタルビデオ店との違いは、映画会社が作った作品だけでなく、TV番組や、配信元(Netflix や Amazon)自身が制作した作品も配信する。基本的には有料のサービス。

また、Abema TV はインターネット放送(従来のTV放送のようなライブストリーミング)として、TV 番組の再配信、同時再配信を行い、基本的には無料のサービス。

TVは地上波、衛星(BS、CS)、ケーブルと、その放送信号を提供する技術が幾つかあるが、基本的には放送(一方向で大多数が受信可能)。今や電話も融合してしまったインターネットは通信(1対1の双方向)で、そもそもは1対1の情報交換(ユニキャスト)を行う仕組みであるものの、1対nの情報交換(マルチキャスト)も可能とし、速度の向上により文字(bit単位)から音声(Kbit)、映像(Mbit)を扱える大容量の通信(Gbit、Tbit)を行えるようになったことで、放送と同じことができるようになった。両者の違いは、「誰が受信しているのか」が「分からない(放送)」のか「分かる(通信)」のか。

NHKにとって、受信料問題は頭の痛かったところ。アンテナ立ててる時代は「TV ありますよね?」と徴収にやって来られると、「ありますけど見てません」と云っても、放送法により「受信設備」を保有していれば受信料が課せられる。ケーブルTVでは、一部提供者が団体加入方式で受信料を徴収しているものの、アンテナの時と同じ。ケータイのワンセグ(フルセグ)になると把握できないため、最近はワンセグ受信可能な端末も料金徴収の対象としている。

今や TV とアンテナの時代では無く、放送をインターネットの通信で行えば「誰が受信しているのか」も分かるわけで、Netflix 同様に利用契約必須とでき、NHK がインターネット同時配信を行うのは必然的な方向。

人類共有のインターネット上の通信で放送も可能となっているのに、残念ながら法律がついてきていない。伝送路に関する「放送法」と「電気通信事業法」、そして双方に関係するコンテンツ(中身)の「著作権法」。さらに根本的な課題として、放送が通信に融合されると、全世界どこからでも視聴でき、発信者の役割はより地域性、又は専門性の高い情報(番組、作品)が提供できるかにシフト。放送局は品質競争の時代を迎える。

安定した視聴料収入を確保し、どこでも視聴可能なネット配信を始める NHK。未だスポンサー収入と地域放送局とのネットワークで運営する民放は、この先どうなるのか。そして TV なるデバイスを製造する企業は如何と見れば、既に各社撤退の様子。そんな中、今年度中の国会で「放送法」の改正が行われる。

Netflix が日本でも利用料値上げを行ったものの、NHK 受信料より遥かに安い。

インターネットによるパラダイムシフトは、民放のみならず、NHK 自身にも変革を求めています。

アフターフォロー(質問・相談)はfbページのコメントへ   ≫≫ https://www.facebook.com/kansaicon/posts/11951945208201071

竹村太佑(経営・情報戦略アドバイザー)

http://prof.kobe-city.jp/

10回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示

2020年

© 2012 by Kansai Con. Proudly created with QUEST Corp.