• 竹村太佑

シンギュラリティ

最終更新: 2019年8月19日


地球上の5大メガロポリスは、それぞれを管理する電子頭脳による指示で互いに宣戦布告、一瞬で都市のすべてが消滅、人類は死に絶えた。時に西暦3404年。(1968年手塚治虫原作「火の鳥」より)


1837年、チャールズ・バベッジが蒸気機関を動力とした自動計算機(アナリティカルエンジン)を考案。それから100年後の1936年、チューリングマシン(コンピューティングモデル)が考案され、まもなく電子計算機(コンピューター)が世に登場。

1951年、マービン・ミンスキーにより40個のニューロンを模倣するニューラルネットワークマシンが構築され、「学習、知能などの機能を機械でシミュレートできる」とした「思考する機械」の実現に向けて1956年にダートマス会議が開かれ、これを「人工知能(AI / Artificial Intelligence)」と名付けた。


当時、敗戦国日本では初めて実用コンピューター(Fujic)が制作されたが、米国では既に商用コンピューターを量産、研究分野では20世紀中に人工知能が実現すると考えられていた。スタンリー・キューブリックはそこから「2001年宇宙の旅」にHAL9000を登場させたが2001年には実現せず、研究者たちは「なぜ我々は2001年になってもHALを実現していないのか」を議論。ひとつの予測として「人間並みの知能を持った機械が出現するのは2029年」とされた。

そして、2006年から始まるディープラーニング研究の加速と急速な普及により、「遅くとも2045年には人工知能が知識・知能の点で人間を遥かに超越し、科学技術の進歩を主体的に担い、世界を変革する技術的特異点(シンギュラリティ)が訪れている」と、レイ・カーツワイルが提唱(2005年)。


シンギュラリティに至る過程として、2030年代にはヒトの精神(意識)をソフトウェアとしてコンピューターへアップロード可能となり、ヒトはソフトウェアベース化、2040年代には人々は仮想現実で生活する。

そして「技術開発は世界中で接続された自律し思考するマシンに引き継がれ、人工知能によりマシンの改良サイクルは人智を超えた速度で進み、その進化は爆発的であるため正確に予測することはできない」としたシンギュラリティが、遅くとも2045年にやってくるとされている。


コンピューター登場から100年、シンギュラリティ以後の社会は、サイボーグ化されたヒト外殻と、コンピューターにアップロードされたヒト内核により、ヒトとマシンの区別は無く、マシンによる人類の絶滅はありえないとしている。そしてAIが光速の限界を突破する技術を開発できれば全宇宙に拡散し、ヒトの知能は数千億倍に拡張されるとしている。

ヒトが不老不死となり輪廻転生から解放されることから、ポスト2045を「覚醒」とし、「1日も早く機械の体に入れる日を夢見ている」とカーツワイル自身語っている。


さてさて、「新造人間キャシャーン」(吉田竜夫原作)、「銀河鉄道999」(松本零士原作)を連想するのは私だけでしょうか。


竹村太佑(経営・情報戦略アドバイザー)

http://prof.kobe-city.jp/

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